牡馬と牝馬の違いについて調べてみた

10年ほど前は、牡馬と牝馬の間には実力差があると言われていたものだが、ダイワスカーレット、ウォッカ、ジェンティルドンナ、ブエナビスタの活躍と共に、そのような声を聞かなくなってきたように思う。

G1にも牝馬が出走し、しかも人気することが増えた今日この頃。実際のところ、牡馬と牝馬にはどのような違いがあるのか調べてみたところ、JRA競走馬総合研究所のコラム「競走馬のこころ」にて牡馬と牝馬の違いが取り上げられていたので紹介したい。

一般的に哺乳動物のメスはオスに比べて走能力や跳躍力は劣ります。このことは、人の陸上競技の世界記録を見ても明らかです。男子陸上競技100mの世界記録はボルトの9秒69なのに対して女子はジョイナーの10秒49で、0.8秒の差があります。また、エネルギー消費の面で競馬に最も近いとされる800m競走の世界記録は、男子が1分41秒11であるのに対して、女子は1分53秒28で約12秒の差があります。

哺乳動物の、こうしたオスとメスの走能力の差は、主に筋肉の違いにあるとされています。体幹部の筋肉の総重量はメスのほうが明らかに少なく、逆にメスの筋線維のほうが、オスの筋線維よりも水分を多く含んでいます。また持久力と深く関わる最大酸素摂取量(単位時間内で体に酸素を取り込める能力の限界)もメスのほうが劣ります。さらにメスの心臓はオスよりも小さく、血液量も明らかに少量です。

動物には成長の途中で性ホルモンの分泌が急にさかんになる時期が存在します。もっぱらオスは男性ホルモンと呼ばれるアンドロジェンの作用で、またメスはエストロジェンの作用で上述した生理学的な性差が目立ち始めます。そうした性差が運動能力の差として明らかになるのは、競走馬では2歳の秋を過ぎたころといえます。実際、2歳の10月以降、競馬では負担重量に牡と牝の間で1kgの差をはじめてつけます。さらに、3歳の9月からはこの差は2kgとなります。


このコラムによると、競争能力に非常に重要となる筋肉量および最大酸素摂取量において、牡馬のほうが優れているということである。

なお「馬の医学書」という本にも、生後1200日齢のサラブレッドにおける体高、体重、胸囲、管囲の平均値が牡馬のほうが牝馬よりも大きいということが書かれてある。

・体高 161cm(牡)159cm(牝)
・体重 468kg(牡) 448kg(牝)
・胸囲 180cm(牡) 179cm(牝)
・管囲 20cm(牡) 19.5cm(牝)

まあこれを見ても一般的には牡馬のほうが筋肉量があるということは言えるのだろう。

ただこれはあくまで一般的な牡馬と牝馬の比較なので、G1馬になるような例外的な牝馬に当てはめるのは危険であることには注意してほしい。


まとめ
・一般的に牝馬は牡馬と比較して、筋肉量・最大酸素摂取量において劣っている


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