競馬は陸上競技の中距離走


競馬には短距離戦、長距離戦という言葉がよく使われている。
短距離というと1000m~1400m、長距離戦というと2400m以上というのが一般的な解釈であろうか。

だが、実際のところ、サラブレットにとっては中距離戦に過ぎないことは、あまりよく知られていない。


以下は競走馬総合研究所が作成した「競馬は陸上競技の中距離走」からの引用である。


スプリンターズSが近づくと、よく“電撃の6ハロン”といわれ、あたかも陸上競技の100m走であるかのように報道されることがある一方で、ステーヤーズSのときには、あたかも長丁場のマラソンレースというように形容されることがある。本当にそうだろうか。

陸上競技と競馬を比べるときには、その競技時間から比較するのが良い。スプリンターズSのレコードは1分7秒0(トロットスター号)であり、前述のようにステーヤーズSは3分41秒6。これに対し、陸上男子100mの世界記録(9秒74)はスプリンターズSより時間がはるかに短く、一方、男子マラソンの世界記録(2時間4分26秒)はステーヤーズSよりもはるかに時間が長い。つまり、陸上競技の100m走と競馬のスプリンターズSを比較したり、競馬のステーヤーズSをマラソンになぞらえたりするのには、大きな無理があることがわかる。

それでは、競技時間が同じような競技は何であろうか。それは、図2にもあるとおり、陸上競技では、いわゆる中距離走がそれにあたる。陸上800mの世界記録(1分41秒10)は、競馬1800mのレコードタイム(1分44秒1)に近く、陸上競技1000mのタイム(2分11秒96)は競馬2200mの数字に近い。そして、JRA平地レースで最も長距離である3600mのタイムは陸上競技の1マイル走(1609.3m)の世界記録(3分43秒13)とほぼ同じである。陸上競技400m走の世界記録(43秒18)から考えると、競馬1000m(レコードは53秒7)にあたる競技は、陸上競技でいえば500m走くらいになる。もっとも、陸上競技に500m走は存在しないが。

つまり、競馬は陸上競技でいうといわゆる中距離走なのである。



と、ここまで書くと、じゃあ競走馬に距離適性なんかないんじゃないの?というように考えられる方もいらっしゃるかもしれない。

が、当たり前であるが、そんなことはない。

例えば「呼吸しながら走る馬」というこちらも競走馬総合研究所が作成した記事を見てみよう。



競馬は大変きつい運動なので、有酸素性のエネルギー供給はフルに働いていても、それだけではスピードを維持するのにはATPが足りないので、同時に無酸素性のエネルギ-供給もフルに働いている。そして、結果として一時的に大量の乳酸ができる。図1はシドニ一大学の研究グループがサラブレッドを用いて行った研究をもとにして、競馬のときのエネルギ-供給の割合を模式化したものである彼らの研究によると、1分程度で疲労困懲になる運動(競馬で言えば‘1000m走くらい)では、有酸素性のエネルギー供給の割合は約70%、3分程度で疲労困懲になる運動(3000m走くらい)では、有酸素性のエネルギ-供給の割合は90%程度になるとされている。

距離別エネルギー供給



簡単に言うと、走る距離によって、必要とされるエネルギー供給の無酸素性、有酸素性の比率が変わるのである。


つまり、この事からだけでも、距離適性はあって然るべきなのだ。


ただ、それが人間における100m走、マラソンほど顕著には違わないよ、というだけなのである。
(というわけで今回の記事は競馬予想にはほとんど意味はない。申し訳ない)


まとめ
・競馬は陸上競技の中距離走。競馬の短距離が人間の100m走、競馬の長距離が人間のマラソンというわけではない。
・とはいえ、距離適性がないわけではないので注意


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